ハイパーゲーム

2人で行うゲームを考える。ゲームのうち、有限の手数で終了するもの、例えば、オセロや三目並べをノーマルと呼ぶことにする。

ハイパーゲームをしよう

さて、このノーマルなゲームを使用して、ハイパーゲームをしよう。ハイパーゲームの第一手目は、「XXをしよう。」という宣言である。ただし、XXは必ずノーマルなゲームでなければならない。ノーマルであれば、どのようなゲームを選択してもかまわない。

例えば、「オセロをしよう。」は、ハイパーゲームの有効な第一手目である。第二手目は、第一手目で選択されたノーマルゲームの第一手目となる。つまり、オセロの第一手目。以降、オセロの手を交互に指すことになる。例えば、以下のような指し手が、ハイパーゲームの例である。

プレイヤーA:「オセロをしよう。」

プレイヤーB:f5 (オセロの1手目)

プレイヤーA:d6 (オセロの2手目)

プレイヤーB:c5 (オセロの3手目)

・・・(以降、オセロが終了するまで交互に指す)

問題

さて、ハイパーゲーム自身はノーマルだろうか。

ノーマルと仮定

ノーマルだと仮定すると、その定義から、ハイパーゲームの第一手目に、ハイパーゲーム自身を指定することができる。第一手目でハイパーゲームが指定されたので、第二手目もハイパーゲームを指定することができる。以下、これを無限に繰り返すことができる。ノーマルの定義から、ハイパーゲームはノーマルでないことがわかる。

プレイヤーA:「ハイパーゲームをしよう。」

プレイヤーB:「ハイパーゲームをしよう。」

プレイヤーA:「ハイパーゲームをしよう。」

プレイヤーB:「ハイパーゲームをしよう。」

・・・(以降、無限に繰り返し)

ノーマルでないと仮定

では、ハイパーゲームはノーマルでないと仮定する。すると、第一手目にはハイパーゲームを指定することはできず、その他のノーマルゲームを選ぶことになる。しかし、ノーマルゲームを選んだ場合、その定義から、有限回の手順で指し終わることになる。これは、ハイパーゲームが有限の手順で指し終わることとイコールである。つまり、ハイパーゲームはノーマルである。

矛盾

ということで、ハイパーゲームはノーマルであり、ノーマルでないという結果、つまり矛盾が導かれる。

こんな単純なゲームから、矛盾が現れるのが驚きだったので、ご紹介でした。*1

*1:哲学ファンタジーという書籍(レイモンド・スマリヤン著、高橋昌一郎訳)で紹介されています。

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